おたくのまつろ
母と二人暮らしの兄が心不全で亡くなったと連絡があり、こんなときですが里帰りしてきました。
人にはあまり知らせず亡くなった翌日には本葬にしてしまい、こぢんまりと葬儀は終わらせました。
あんまり苦しまなかったのか穏やかな顔で、死んでるのがなかなか納得できませんでした。
湯灌見たら実感湧くかなと思ったんですが、そうでもない。
今まで何の兆候もなくて元気で薬もなんも飲んでなかったし。
なんで死んだんでしょうね。心不全ってなんなんだそれ。
年寄りの骨は少なくて驚くけど、兄の骨は多くてびっくりしたわ。真っ白だし。
兄の死が腑に落ちるのはいつになることやら。
しかしね。
私が結婚したのを機にって感じで、東京で暮らしてた兄は実家に戻りました。
東京でやりたいことがあったのに田舎に呼び戻されて結婚もせずにおわり、たいそう不幸であると母が泣くのですが。
実家はこれですよ。
貧乏でボロだけど田舎なのでそれなりに広い家の全ての部屋がこんな感じですよ。
ふすまは動かないし床は抜けたの何度か直してるけどなんかヤバイし。
ゴミ屋敷みたいだけどゴミじゃなくてほぼほぼ本。あとDVDとかゲーム。
今のも昔のもジャンルも多岐にわたって、それが本人だけどこに何があるか把握してた感じでごちゃごちゃ。
母は全部捨てると言ったけど、さすがにそれは勿体ないんだ……もう手に入らないようなのがどれほどあるか。
何年か前に祖母が亡くなるまでは、祖母の寝室とか客間とか一応片付いてたんですけどねぇ。
あ、階段だけは母が使うから危ないと思ったのか逆に本がなくなってました。
これ整理するだけでどんだけ時間掛かるんだろう。
とりあえずコロナが落ち着いてから。
母の兄が可哀想だった話に騙されそうになったけど、兄は十分幸せだったでしょう。